醸造 - 気泡持続添加剤の分散
ビールの気泡を持続させ、洗剤の残留物やグラスに付着した油分で泡がすぐに消えてしまわないようにするため、アルギン酸プロピレングリコールエステル(PGA)などの添加剤が使用されます。
プロセス
PGAはビールに添加する前に水(醸造では”リカー”と呼ばれる)に分散させられます。一般的なミキサーを使用した場合、通常下記の方法で分散がなされます:
- タンクに液(水)を入れる
- ミキサーを始動する
- 渦に少しずつアルギン酸を入れ、水中に分散させる
- 十分に分散させるため、約1時間程度混合を続ける(バッチ、処理量によって異なる)
- その後完全に水和するまで溶液を数時間放置する
- 溶液が均質になるようにさらに混合を続ける
- 微生物がなくなるよう低温殺菌する
課題
混合の中でもこの種の粉末の分散は非常に難しい作業です。従来のミキサーでの作業では多くの問題に直面します:
- PGAは凝集しやすい。凝集塊の外側の一部だけが水和し、内側の乾いた部分が液に触れず、溶解が進まない従来のアジテーターでは凝集塊を分解するだけの十分の剪断がかからない
- 十分に分散、溶解させるには混合時間が長くなってしまう
- 粉ダマになったり、タンク内壁に浮きカスが付着するのを抑えるため粉体の投入の量やタイミング、速度を調整する必要がある
- 粘度が上がったりゲル化が始まったりすると、溶液の撹拌、また粉体の分散がさらに困難になる
- 製品の特性上、泡は分散しにくいため、泡立たないように空気の混入を避けなければならない
ソリューション
シルバーソンミキサーを使用すれば、製造の中間の工程を省くことができ、製品の品質を向上し、工程時間を大幅に短縮することができます。
Stage 1
液(水)の入ったタンクでシルバーソンミキサーを始動します。すばやくすべてのアルギン酸を加えます。ローターの高速回転によって強力な吸引効果が生み出され、液とアルギン酸の粒子がワークヘッド内に引き込まれます。
Stage 2
ワークヘッド内で材料に強力な剪断がかけられます。すべての凝集塊がローターブレードとステーター内壁の間のクリアランスで完全に細分化されます。溶液はステーターを通ってタンク内の液中に強力に押し出されます。
Stage 3
新しい液と粉体が連続してワークヘッドに引き込まれ、この循環が継続します。短時間の循環ですべての材料が何度もワークヘッドを通過し、完全な分散がすばやく完了します。
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Stage 1
Stage 1
液(水)の入ったタンクでシルバーソンミキサーを始動します。すばやくすべてのアルギン酸を加えます。ローターの高速回転によって強力な吸引効果が生み出され、液とアルギン酸の粒子がワークヘッド内に引き込まれます。
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Stage 2
Stage 2
ワークヘッド内で材料に強力な剪断がかけられます。すべての凝集塊がローターブレードとステーター内壁の間のクリアランスで完全に細分化されます。溶液はステーターを通ってタンク内の液中に強力に押し出されます。
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Stage 3
Stage 3
新しい液と粉体が連続してワークヘッドに引き込まれ、この循環が継続します。短時間の循環ですべての材料が何度もワークヘッドを通過し、完全な分散がすばやく完了します。
メリット
- 混合工程の大幅な時間短縮
- すばやく粉体を投入可能(オペレーターのミスの回避)
- 安定した製品品質
- 粉ダマや凝集のない混合液
- 最終製品の安定した粘度
- アルギン酸の効率的な増粘・ゲル化効果
- 混合時間が短く、空気の混入や泡立ちが最小限
処理量、原材料、最終製品の粘度などに応じて、各工程に最適なシルバーソンミキサーを選択します。
フラッシュミックス
- 大きな処理量、また少量の連続生産に対応
- すばやく大量の粉体を混ぜることが可能
- 空気の混入が少ない
- 洗浄が容易
- 高粘度液の処理に対応
- 従来よりも高温度での処理に対応
- 制御された定量の粉体投入
- 操作が容易